ゼロの使い魔 -三美姫の輪舞- 第10話 「国境の峠」
国境の峠というと私は河和国境の暗峠(くらがりとうげ)を想起します。
大和から河内を経て難波に至る古道。
大和朝廷の頃は『直越道』といいました。
この直越道は非常に重要で日本書紀にも載っています。
日本書紀(巻第十二)によれば、
第17代履中天皇の御宇。
仁徳天皇の崩御後(仁徳87年)、履中天皇は即位の前にかねてから想ってい
た葛城氏・羽田八代宿禰の娘黒姫を妃にすべく、異母弟の住吉仲皇子を使者
として派遣する。
ところが住吉仲皇子は自分が皇太子(履中天皇)だと偽って、黒姫をFuck!!
そうとは知らぬ皇太子は、翌日黒姫の元へ通い、性交してしまったが、前日
住吉仲皇子が黒姫の部屋に落としてきた鈴を見て、皇太子は一切を悟る。
皇太子に気づかれた事を知った仲皇子は、先手を打って、皇太子を葬ろうと
決意する。皇太子の宮を取り囲んだ仲皇子反乱軍は、宮に火を放った。
宮が火に包まれた時、皇太子は深酒に飲まれて酩酊状態であった。
そこで物部大前宿禰らは、太子を馬に乗せて避難させた。
最初、一行は直越に向かった。しかし斥候から直越は既に封鎖されていると
の一報があり、物部大前宿禰らは羽曳野丘陵を東進した。
太子は河内国の埴生坂に至ってようやく目を覚ました。
焼け落ちていく自分の館を見た太子は仰天し、穴虫峠を経て大和へ向かおう
とした。しかし二上山の麓で、一人の少女がそっちは待ち伏せがあるから、南
の當麻道(竹内峠越え)を択ぶように薦められ忠告に従った…。
この皇太子(履中天皇)が最初に行こうとしたのが"暗峠":『直越道』です。
この暗峠。最重要文化・経済ルートとして、文人墨客も行き交い、松尾芭蕉も
「菊の香にくらがり通る節句かな」と詠み、峠付近は、宿場として栄えました。
歴史を刻んだ石畳や、時代の移り変わりを見つめてきた石仏が残ります。
この国道308号の奈良県-大阪府間の峠越え:「暗越」は古くからよく使
われた歴史的に有名な街道ながら、この道は現在では一部の人間にとって、
あまりにも有名な道路となってしまっています。
なぜなら、この道は国道に設定されているにもかかわらず、その一般的な
イメージとは裏腹に、どうしようもなく貧弱な道路だからです。
「酷道」を語るには、この道を体験せずには語れない、と云っても過言で
はありませんぞ。
大阪側から攻めますと、まず花園ラグビー場を横に見て外環状線(R170)と
国道308号線の箱殿交差点へ。ここいらで、霞み空の下に衝立のような生駒
の山が見え始めます。さらに上って近鉄奈良線のガードをくぐるとさっそく
石畳の急登。
ここから容赦ない登りが5km以上延々と峠まで続きます。
ハイキングスタイルで歩いている人も結構います。
谷沿いの豊かな緑の中、途中に寺院や句碑も多くじっくり歩いても楽しいハ
イキングコース。
かなり登ったところで広い車道が交差。いわゆるらくらく登山道。
ゲートがあって一般車は通り抜け禁止。
すぐ上に弘法の水という水場。
そして傾斜はややゆるくなり、田畑が現れるとほどなく石畳道の暗峠。
芭蕉も、この峠を
世に暗峠といふは非ならん、
此街道条、大阪より大和及び伊勢参宮道なり。
峠村に茶店、旅舎多し。
東の端に河内、大和の国境あり。生駒の山脈続て、
小椋山といふ故に、椋ヶ根の名あり。
一説には、此山の松杉、大ひに繁茂し、暗かりければかく名付るともいふ。
と記述しています。
さて、
タバサ奪還作戦、開始。
街中の捜査をするアニエスに「乱暴はなりません」というアンリエッタ。
で、脱獄した才人達はというとスカロンの「魅惑の妖精亭」で緊急会議。
コルベールがオストラント号で囮となり、反対側のゲルマニアへと向かう。
すると、王宮の連中は才人達がゲルマニアからガリアに侵入すると勘違い
して追跡する。で、その裏をかいて、才人達は陸路で国境を超えガリアへ
入るという寸法。
で、今回の見所は国境を抜けるための変装。
モンモランシーはともかくティファニアとイルククゥはExcellent!!
(勿論キュルケもGood!!)
キュルケとモンモランシーが"こっち側"の衣装ということは…。
二人ともクンニに備えて、陰毛のお手入れはOKということですね。
(所謂ビキニラインですね。)
そして、ルイズは前回、シュバリエの地位返上をしたために貴族ではなく
なり、家族と絶縁状態になったことに不安を覚えます。
で、ルイズ達はなんとかガリア王国へと…。
とうとう舞台はガリア王国へと変わったわけですけれども…。
もう最終回とか不安すぎて困りますなぁ。
そして、既に彼らが来ることを知っていたガリアのジョゼフ王は策を用意
しているのか、静観。
タバサも助けに来ないだろう…、きっと許してくれないだろう…、と思い
込んでいるみたいですし…。
尺から考えて、どうやらタバサ救出で最終回ですね。
いやぁ、それにしても眼福、眼福。
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