ARIA The ORIGINATION  第04話  「その 明日を目指すものたちは…」

今回は"Traghetto"のお話。
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「シゴフミ」をチョンボしたので、今回はこちらの感想を。

日本にもこの"Traghetto"が存在することを御存知ですか?
古来数多くの川が流れ、水の都と呼ばれた大阪。
この水都・大阪には、人々の往来のための渡船場が各所にありました。
そして、古くから市による公営渡船が多数運航されていました。

しかし俗に大阪八百八橋といわれるほどに、多くの橋が架けられ、渡船は衰退していき
ます。

しかしながら…、
大正区や港区を囲むように流れる臨港地区の川、木津川・尻無川・安治川には、大きな
船が通るため、かなりの高さを保持する大橋しか架けられず、したがって徒歩や自転車
などの生活道路としては不便を負うことになります。

大阪市は
「道路・歩道併設の架橋がなされれば基本的に廃止とするのが普通であるが、河川
舟運の関係で架橋が水面上かなりの高さとなり、歩行者・自転車にとって橋では日常
利用に堪えない」
と判断。

各河川・港湾への架橋進展に伴いその多くが廃止されるなか、現在でも8航路が、
主に大阪市建設局により運航されています。
ちなみに木津川渡のみ市港湾局の運営です。
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以下に各渡船と船着場を列記すると

①天保山(てんぽうざん)渡船
 天保山(港区築港三丁目)と此花区桜島三丁目

②甚兵衛渡船
 大正区泉尾七丁目と港区福崎一丁目

③千歳渡船
 大正区鶴町三丁目と同区北恩加島二丁目

④落合上(おちあいかみ)渡船
 大正区千島1丁目と西成区北津守四丁目

⑤落合下(おちあいしも)渡船
 大正区平尾一丁目と西成区津守二丁目

⑥千本松渡船
 大正区南恩加島1丁目と西成区南津守二丁目

⑦船町渡船
 大正区鶴町1丁目と同区船町1丁目

⑧木津川渡船
 大正区船町1丁目と住之江区平林北1丁目

これらの渡船は、今日も『Traghetto』以上に元気に人々を渡しています。
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ちなみに関東に渡船は多く存在しません。
そんな中、関東で有名なのは、江戸川の渡し舟である矢切の渡し。
矢切は千葉県松戸市にある地名の一つ。
この都内に残る唯一の「渡し」は、寛永8年(1631年)に幕府が、関東代官の伊奈半十郎
を管理者として始めましたが、今は私営の観光用の「渡し」となっています。

矢切は江戸川の下流に近い下矢切にある渡し場で、伊藤左千夫の『野菊の墓』で知ら
れる所でもあります。
この渡船は古来、市川方面と柴又とを結ぶ重要な交通機関でした。
現在も江戸川堤と柴又帝釈天を結んだウォーキングを楽しむ人で賑わいます。
当時、江戸への出入りは非常に強い規則のもとにおかれており、関所破りは「磔刑」に
なろうかという世の中でした。
元和2年(1616年)、幕府は利根川水系河川の街道筋の重要地点15ヶ所を定船場とし
て指定。それ以外の地点での渡河を禁止しました。
しかし、江戸川の両岸に田畑をもつ農民は、その耕作のため関所の渡しを通らずに、
農民特権として自由に渡船で行きかうことができました。
このうち、矢切付近を通る国分道に架かる渡しは、主に近郷の農民が対岸の農耕地
へ渡るために利用していました。
これが矢切の渡しの始まりで、所謂「農民渡船」といわれるものです。
明治以降は、地元民の足として、また自然を愛する人々の散歩コースとして利用され、
現在では唯一の渡しとなっています。
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これら日本版Traghettoにも是非足を運んでみて下さいね。

ちなみに、この矢切の渡しの庶民性と矢切の里の素朴な風景は、映画『男はつらいよ』
シリーズのちょっとした背景となっており、作品にしばしば登場します。
そしてこの矢切の渡しでありますが、実は寅さんの故郷である京成金町線柴又駅から
徒歩10分の至近にあります。
脱線しますが、『男はつらいよ』シリーズを通して随所に映し出される日本の懐かしい
風景はたまらなくいいですね。
特に風光明媚というわけでない何気ない日常的な場面でも、山田監督の手にかかると
貴重な絵画を見ているような気持ちにさせられます。
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さて、
トラゲットに参加することした灯里。
トラゲットは、ゴンドラを使った渡し船で、前と後ろの漕ぎ手二人で漕ぎます。
そして、唯一シングル同士でお客さんを乗せることができるのです。
シングルだけでも組めるので、ウンディーネの修行に最適というわけ。
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そしてトラゲット当日。

オレンジぷらねっと⇒アトラ
オレンジぷらねっと⇒杏
姫屋⇒あゆみ
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灯里、アトラ、あゆみ、杏の4人でチームを組みます。
杏はつい最近プリマ試験に落ちて、『ドよろ~ん』としています。
灯里は初めてなので、取敢えずどんなものなのか見るために居残り。
アトラたちとそれぞれいろんな話題を…。
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トップバッターはアトラ。
彼女は一見優等生ですが、実は以前プリマ昇格試験に落ちたことで臆病になり、
再び試験を受けようとしないネガティヴ女。
落ちたことを試験官の先輩のせいにしたり、夢を妥協してトラゲットに落ち着こうか
とボヤきます。
簡単にはプリマになれないウンディーネの世界で、彼女みたいなパターンは多い
のでしょうなぁ。
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お次は、あゆみ。
プリマ試験についての話もあったので、灯里はあゆみにプリマ試験を受けるのか
という話題を持ちかけると、あゆみは試験を受けず、プリマにはならないと…。
あゆみはプリマの観光案内の仕事よりも、トラゲットで地元の顧客の生活と共に
に在る事が好きなので、トラゲットをこれからも継続したいようです。
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杏はプリマ試験に落ちてしまって今は元気ナシ。
いつも落ちては立ち直り、落ちては立ち直り、試験を受けているそうで、努力家。
先輩がプリマの試験官をするみたいですが、その先輩がとっても厳しいというの
もあるようで、先輩によって、合格率もかわってくるようです。
試験の話を聞いた灯里も、いつか自分が昇格試験を受けてダメだったとしても、
杏と同じように何度でも再チャレンジすると語ります。
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そしていよいよ灯里がゴンドラに乗ることになります。
一緒に漕ぐ杏は、自分が一緒だから安心して漕ぐよう灯里を励ましますが…。
実際に漕ぎ出した灯里を見て、他の三人は驚きます。
灯里のスキルは一目見て判るほど高レベルのようです。

今回もいい話でした。
ARIAシリーズの中でも、指折りの話だったんじゃないでしょうか?
今回、作画が素晴らしかったですね。
原画が井上さん一人というのにもびっくり。
第三期は毎回ハイクオリティーで次回も楽しみです。
そしてゲスト陣がとても豪華でした。
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あゆみ      白石涼子
アトラ       桑島法子
杏         阿澄佳奈

『バンブーブレード』のミヤミヤのおかげで、桑島さん演じるアトラが腹黒キャラ
に見えて見えて…。

補足:
京成3600形の写真、
3658編成が渡河しているのは荒川放水路
3688編成が渡河しているのは中川
です。江戸川ではありません。

スピラーレ

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この記事へのコメント

2008年01月31日 07:54
はじめまして
渡船の記事面白かったです。古くて新しい感覚。たんなるレビュー記事じゃないところに惚れ惚れしました!
また遊びに来ま~す!!
2008年01月31日 23:42
えままま様、今晩は。
お褒め頂きありがとうございます。
大阪で活躍する渡船は、現在地元密着型観光
として注目されているようです。
また足を運んでみて下さい。

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