レンタルマギカ 第03話 「神々の禊ぎ」
今回の依頼主は蔵名神社の神主:御凪 鎬。
ここは関東地方では珍しく
『物部神道』
のようですね。
(以前の記事でも書きました。我が氏神:石切神社もそう。)
あとは(関東地方では)鹿嶋神宮に香取神宮くらい、かな…。
そういえば蔵名神社の祭神はフツヌシ。
このフツヌシの「フツ」というのは、剣を空中で振り回した時に
空気を切って出る音を表す擬音語であると云われています。
つまりフツヌシというのは武神です。
ちなみに、物部神道の本宗:大和の石上神宮というところは
大和朝廷の武器庫としても利用されており、その管理に当た
っていたのが物部一族でした。
また物部一族は十種神宝(とくさのかんだから)という十個
の神宝を持っていましたが、布留御魂神とはこの十種神宝の
ことなのだそうです。これは物部一族にとって、天皇家の三種
神器に相当するもので、そもそもこの石上神宮は天皇家にとっ
ての伊勢神宮のような地位にあったものと思われます。
この十種神宝を揃えた上で
「一二三四、五六七八、九十。」
(ひ・ふ・み・よ・い・む・な・や・ここの・たる)
と神宝を数えて
「布留部。由良由良止布留部。」
(ふるべ・ゆらゆらとふるべ)
と唱えれば死人でも生き返ると伝えられています。
もっとも十種神宝は中世に散逸したので、現在ではやってみ
ようがありません。
この物部一族が信奉していた宗教は物部神道と呼ばれていま
すが、魂を奮わせること、活性化させることが重要なポイントで
あったようです。
「ふるべ」とは「震えろ」という意味ですが、魂を奮わせることに
より死人でも再生させるという訳でしょう。
この「奮わせる」という行為は実は戦争の場において兵士たち
を「奮いたたせる」つまり「鼓舞する」するという場面でも重要で
した。ここに戦争と密接に関わる物部神道の性格があります。
これに対して平安時代以降主流となった中臣神道は「禊ぎ」の
神道で、イザナギが黄泉の国から戻って禊ぎをしたことを象徴
にして、汚れを禊ぎで洗い落として清らかになる、ということが
メインテーマになります。
ちなみに石上神宮。
『七支刀』で非常に有名ですね。
祭神が布都御魂大神。
配祀神として布留御魂大神、布都斯魂大神、宇麻志麻治命、
五十瓊敷命。そして摂社の出雲建雄神社には出雲建雄神と
草薙剣の荒魂や建御名方神を祭神としています。
神社辞典には―――
奈良県天理市布留町布留山。
旧官幣大社。
石上振神宮・石上布都御魂神社・石上布都大神社。
岩上大明神・布留大明神などと呼ばれた。
主祭神の布都御魂神を佐上布都(さじふつ)神ともいい、神代
に建甕雷神の帯びていた霊剣、平国之剣ともいう。
『記紀』に、神武天皇東征のとき天降り、邪神を破り、国々を
平定したので、物部氏の遠祖宇摩志麻治命(うましまじのみこと)
をもって宮中に奉斎したと記し、崇神天皇七年物部伊香色雄命
(いかがしこおのみこと)が大臣のとき、詔により天社、国社を定
め八百万神を祀らせ布留御魂神とともに石上高庭の地に祀った
のを創始とする。
その後、物部氏の歴代奉仕するところとなり、『垂仁紀』には
五十瓊敷命(いにしきのみこと)が剣一千振を作って神倉に
納め、また丹波国桑田村の人甕襲(みかそ)が八尺瓊勾玉を
献じた、とある。
いつの世か、御神体布都御魂剣等が拝殿背後に埋められ、封土
を築き禁足地と称していた。
祭神布都御魂神・布留御魂神・布都斯御魂神は禁足地に埋祭し、
宇摩志麻治命・五十瓊敷命・白河天皇・市川臣を拝殿に配祀して
いたことになる。
現在、鎮魂八神を祀る摂末社において、十種神宝をもって、呪文を
唱え、玉の緒を結び生命の長寿を祈る祭典がある。
文化財に、拝殿、摂社出雲建雄神社拝殿、七支刀が国宝指定を受け、
重文に楼門、色々威腹巻、鉄盾、禁足地出土品、県指定文化財に
須恵器大甕、太刀などがある―――。
とあります。
ここ石上神宮の参道は長く、鬱蒼としています。
布留山の北西部に位置している神宮です。
布留の高庭と呼ばれる台地に鎮座しています。 現在は本殿を持って
いますが、これは1913年にできたもので、それまでは拝殿後方の
瑞垣内に禁足地があり、ここから神剣が掘り出され、御神体となって
います。
かっては大王家や物部氏の巨大な武器庫があって、その偉容は現在の
天理教の建物のようであったでしょうね。
いつ、お参りさせていただいても、石上神宮は気持ち良いですよ。
是非お参りしませう。
ちなみに石上神宮は山の辺の道の北のスタート地点。
山の辺の道はハイキングコースとして整備されていて、道中にトイレや
休憩所が結構あります。
近鉄の駅にはマップも用意されています。
近鉄電車のサイトでダウンロードもできます。
私が行ったときはG.W.の行楽シーズンで、途中ではたくさんの人と
すれ違いました。大和青垣の山並みは美しく、天気にも恵まれて
気持ちよくハイキングできました。
さて今回の依頼は、神下ろしを手伝って欲しいという内容。
神下ろしをするには、 神をその身に宿す巫女と、降りた神が誰であ
るかを見極める人:審神者(さにわ)が必要のようです。
依頼主は昔、兄妹で神下ろしをするも失敗し、兄が意識をなくして
しまったという妹さんの御凪 鎬。
再度神下ろしを行い、兄を目覚めさせることが 目的でした。
神社という場所柄、ケルト魔術を使う穂波は部外者。
今回は葛城みかんの主役回。
"葛城"って葛城神道(雲伝神道)と絡めてますね。
御札一万枚を猫たちと手作り。
流れ作業に従事する猫たちが可愛いですね。
みかんはお祭り目当てに仕事をするんですね。
いつき、社員のことを思う気持ちはいいんですが、会社の経営者と
してこの仕事を引き受けるのはいい選択とは思えません。
心配なのか、協会の影崎が様子を見にきていますね。
ここの神は二柱。
もし凶暴な神の方:タケミナカタが降りてきたら大変。
前回は、タケミナカタが降りてきてしまい、諸刃はもう一方の神を
降ろして戦ったという始末。
しかし、「自分は代用品ではない!」とみかん、ハッスル。
さてさて、今回の神降ろし、やはり降りてきたのはタケミナカタ。
いつきは身体を張ってみかんを助けようとしますが、力の差は歴然。
そして穂波登場! 結界が弱まった隙を見て、穂波が加勢です。
みかんパワー全開だっ!!
「大丈夫、私にだって出来る! 」
「みんなの役に立てる! アストラルなら!!」
そしてみかん、無事に鎮魂いたしました!
みかんは巫女服+スパッツなんですね。
でも金魚の餌代で、会社は火の車。
いつき、大丈夫?
レンタルマギカ 第2巻 (2) (あすかコミックス)
ここは関東地方では珍しく
『物部神道』
のようですね。
(以前の記事でも書きました。我が氏神:石切神社もそう。)
あとは(関東地方では)鹿嶋神宮に香取神宮くらい、かな…。
物部神道(神奈備)
http://kamnavi.jp/mn/index.htm
そういえば蔵名神社の祭神はフツヌシ。
このフツヌシの「フツ」というのは、剣を空中で振り回した時に
空気を切って出る音を表す擬音語であると云われています。
つまりフツヌシというのは武神です。
ちなみに、物部神道の本宗:大和の石上神宮というところは
大和朝廷の武器庫としても利用されており、その管理に当た
っていたのが物部一族でした。
また物部一族は十種神宝(とくさのかんだから)という十個
の神宝を持っていましたが、布留御魂神とはこの十種神宝の
ことなのだそうです。これは物部一族にとって、天皇家の三種
神器に相当するもので、そもそもこの石上神宮は天皇家にとっ
ての伊勢神宮のような地位にあったものと思われます。
この十種神宝を揃えた上で
「一二三四、五六七八、九十。」
(ひ・ふ・み・よ・い・む・な・や・ここの・たる)
と神宝を数えて
「布留部。由良由良止布留部。」
(ふるべ・ゆらゆらとふるべ)
と唱えれば死人でも生き返ると伝えられています。
もっとも十種神宝は中世に散逸したので、現在ではやってみ
ようがありません。
十種神宝(神奈備)
http://kamnavi.jp/mn/togusa.htm
この物部一族が信奉していた宗教は物部神道と呼ばれていま
すが、魂を奮わせること、活性化させることが重要なポイントで
あったようです。
「ふるべ」とは「震えろ」という意味ですが、魂を奮わせることに
より死人でも再生させるという訳でしょう。
この「奮わせる」という行為は実は戦争の場において兵士たち
を「奮いたたせる」つまり「鼓舞する」するという場面でも重要で
した。ここに戦争と密接に関わる物部神道の性格があります。
これに対して平安時代以降主流となった中臣神道は「禊ぎ」の
神道で、イザナギが黄泉の国から戻って禊ぎをしたことを象徴
にして、汚れを禊ぎで洗い落として清らかになる、ということが
メインテーマになります。
ちなみに石上神宮。
『七支刀』で非常に有名ですね。
祭神が布都御魂大神。
配祀神として布留御魂大神、布都斯魂大神、宇麻志麻治命、
五十瓊敷命。そして摂社の出雲建雄神社には出雲建雄神と
草薙剣の荒魂や建御名方神を祭神としています。
神社辞典には―――
奈良県天理市布留町布留山。
旧官幣大社。
石上振神宮・石上布都御魂神社・石上布都大神社。
岩上大明神・布留大明神などと呼ばれた。
主祭神の布都御魂神を佐上布都(さじふつ)神ともいい、神代
に建甕雷神の帯びていた霊剣、平国之剣ともいう。
『記紀』に、神武天皇東征のとき天降り、邪神を破り、国々を
平定したので、物部氏の遠祖宇摩志麻治命(うましまじのみこと)
をもって宮中に奉斎したと記し、崇神天皇七年物部伊香色雄命
(いかがしこおのみこと)が大臣のとき、詔により天社、国社を定
め八百万神を祀らせ布留御魂神とともに石上高庭の地に祀った
のを創始とする。
その後、物部氏の歴代奉仕するところとなり、『垂仁紀』には
五十瓊敷命(いにしきのみこと)が剣一千振を作って神倉に
納め、また丹波国桑田村の人甕襲(みかそ)が八尺瓊勾玉を
献じた、とある。
いつの世か、御神体布都御魂剣等が拝殿背後に埋められ、封土
を築き禁足地と称していた。
祭神布都御魂神・布留御魂神・布都斯御魂神は禁足地に埋祭し、
宇摩志麻治命・五十瓊敷命・白河天皇・市川臣を拝殿に配祀して
いたことになる。
現在、鎮魂八神を祀る摂末社において、十種神宝をもって、呪文を
唱え、玉の緒を結び生命の長寿を祈る祭典がある。
文化財に、拝殿、摂社出雲建雄神社拝殿、七支刀が国宝指定を受け、
重文に楼門、色々威腹巻、鉄盾、禁足地出土品、県指定文化財に
須恵器大甕、太刀などがある―――。
とあります。
Reference:『神奈備』
http://kamnavi.jp/index.htm
ここ石上神宮の参道は長く、鬱蒼としています。
布留山の北西部に位置している神宮です。
布留の高庭と呼ばれる台地に鎮座しています。 現在は本殿を持って
いますが、これは1913年にできたもので、それまでは拝殿後方の
瑞垣内に禁足地があり、ここから神剣が掘り出され、御神体となって
います。
かっては大王家や物部氏の巨大な武器庫があって、その偉容は現在の
天理教の建物のようであったでしょうね。
いつ、お参りさせていただいても、石上神宮は気持ち良いですよ。
是非お参りしませう。
ちなみに石上神宮は山の辺の道の北のスタート地点。
山の辺の道はハイキングコースとして整備されていて、道中にトイレや
休憩所が結構あります。
近鉄の駅にはマップも用意されています。
近鉄電車のサイトでダウンロードもできます。
近畿日本鉄道
http://www.kintetsu.co.jp/index.html
近鉄電車のハイキング関連マップ
http://www.kintetsu.co.jp/event-hiking/sansaku/1day_trip.html
http://www.kintetsu.co.jp/event-hiking/sansaku/tekumap.htm
私が行ったときはG.W.の行楽シーズンで、途中ではたくさんの人と
すれ違いました。大和青垣の山並みは美しく、天気にも恵まれて
気持ちよくハイキングできました。
さて今回の依頼は、神下ろしを手伝って欲しいという内容。
神下ろしをするには、 神をその身に宿す巫女と、降りた神が誰であ
るかを見極める人:審神者(さにわ)が必要のようです。
依頼主は昔、兄妹で神下ろしをするも失敗し、兄が意識をなくして
しまったという妹さんの御凪 鎬。
再度神下ろしを行い、兄を目覚めさせることが 目的でした。
神社という場所柄、ケルト魔術を使う穂波は部外者。
今回は葛城みかんの主役回。
"葛城"って葛城神道(雲伝神道)と絡めてますね。
葛城神道・雲伝神道(神奈備)猫屋敷はというと…、オカルト雑誌の読者プレゼントである手作り
http://kamnavi.jp/mn/osaka/iwafun2.htm
http://kamnavi.jp/dk/kamo2825.htm
御札一万枚を猫たちと手作り。
流れ作業に従事する猫たちが可愛いですね。
みかんはお祭り目当てに仕事をするんですね。
いつき、社員のことを思う気持ちはいいんですが、会社の経営者と
してこの仕事を引き受けるのはいい選択とは思えません。
心配なのか、協会の影崎が様子を見にきていますね。
ここの神は二柱。
もし凶暴な神の方:タケミナカタが降りてきたら大変。
前回は、タケミナカタが降りてきてしまい、諸刃はもう一方の神を
降ろして戦ったという始末。
しかし、「自分は代用品ではない!」とみかん、ハッスル。
さてさて、今回の神降ろし、やはり降りてきたのはタケミナカタ。
いつきは身体を張ってみかんを助けようとしますが、力の差は歴然。
そして穂波登場! 結界が弱まった隙を見て、穂波が加勢です。
みかんパワー全開だっ!!
「大丈夫、私にだって出来る! 」
「みんなの役に立てる! アストラルなら!!」
そしてみかん、無事に鎮魂いたしました!
みかんは巫女服+スパッツなんですね。
でも金魚の餌代で、会社は火の車。
いつき、大丈夫?
この記事へのコメント